ドメインインスペクターの統計機能

Fastly のドメインインスペクターは、既存の可観測性インターフェース上に構築されており、ドメインとサブドメインから Fastly へのトラフィックに関する詳細なレスポンスデータをリアルタイムで可視化し、履歴データも提供します。

重要

このプロダクトは Compute@Edge では利用できません。

設定前の注意点

ドメインインスペクターはデフォルトで無効になっています。スーパーユーザーの役割を割り当てられている人は、コントロールパネルで30日間の無料トライアルを直接有効にすることができます。無料トライアルの期間が終了すると、ドメインインスペクターは sales@fastly.com に問い合わせることでアカウント用に購入できます。購入後、スーパーユーザーまたはエンジニアの役割を割り当てられたユーザーは、コントロールパネルで有効にできます。これにより月額請求額の変更が発生します。ドメインインスペクターを有効にすると、ドメインインスペクター固有のリアルタイムおよび履歴情報の統計をどのユーザーでも表示できます。

ここで説明するドメインインスペクターの詳細を理解する前に、コントロールパネルのコントロールへのアクセス方法と、可観測性インターフェースの基本情報をよく理解しておいてください。

ドメインインスペクターの可観測性ページについて

アカウントでドメインインスペクターを有効にすると、可観測性ページのサービス名と ID 情報の下に追加のナビゲーション機能が表示されます。

アカウントで Domain Inspector を有効にしたとき、リアルタイムおよび履歴の統計情報を表示する、サービス名の下に表示される Overview と Domains タブ

Domain Inspector の有効化と無効化

ドメインインスペクターは、スーパーユーザーのロールを割り当てられたユーザーがコントロールパネルで直接有効化または無効化することができます。

ドメインインスペクターの有効化

Real-time stats ページまたは Edge Observer ページからドメインインスペクターを有効にできます。

Real-time stats ページから、特定サービスのドメインインスペクターを有効にするには、以下の手順に従ってください。

  1. Fastly コントロールパネルにログインし、Observability をクリックします。
  2. Real-time をクリックします。
  3. Domains をクリックします。
  4. Domain Inspector のスイッチをクリックして ON にし、サービスのドメインインスペクターを有効にします。

Edge Observer ページから、特定サービスのドメインインスペクターを有効にするには、以下の手順に従ってください。

  1. Fastly コントロールパネルにログインし、Observability をクリックします。
  2. System Dashboards をクリックします。
  3. システムダッシュボードメニューから、Domain Inspector を選択します。
  4. Monitor domain responses のスイッチをクリックして ON にし、サービスのドメインインスペクターを有効にします。

Domain Inspector を有効にすると、ドメインに関するリアルタイムのメトリクスをすぐに確認できるようになります。履歴メトリクスは通常、1分が終了してから2分後に利用可能になりますが、表示には最大15分かかる場合があります。

ドメインインスペクターの無効化

リアルタイム統計ページまたは Edge Observer ページからドメインインスペクターを無効にできます。

リアルタイム統計ページから、特定サービスのドメインインスペクターを無効にするには、以下の手順に従ってください。

  1. Fastly コントロールパネルにログインし、Observability をクリックします。
  2. Real-time をクリックします。
  3. Domains をクリックします。
  4. Settings をクリックします。
  5. ドメインインスペクターのスイッチをクリックし、サービスのドメインインスペクターを無効にします。

Edge Observer ページから、特定サービスのドメインインスペクターを無効にするには、以下の手順に従ってください。

  1. Fastly コントロールパネルにログインし、Observability をクリックします。
  2. System Dashboards をクリックします。
  3. システムダッシュボードメニューから、Domain Inspector を選択します。
  4. Monitor domain responses のスイッチをクリックして OFF にし、サービスのドメインインスペクターを無効にします。

概要タブについて

リアルタイム統計と履歴統計については、可観測性ページについてのガイドの説明にあるように、Overview タブが表示され、サービス全体に関する統計を把握することができます。

Domains タブのサマリーダッシュボード

サービスに関連する各ドメインとサブドメインでは、リアルタイムと履歴の両方の統計情報のドメインタブに小さなサマリーダッシュボードが表示され、配信メトリクスをすぐに確認することができます。

Domain Inspector がアカウントで有効な場合に、リアルタイムと履歴的な統計のサマリーダッシュボードの詳細

デフォルトでは、サマリーダダッシュボードには次のような説明が表示されます

  • ドメインとサブドメインから Fastly が受信したエッジリクエスト数とエッジヒット率。
  • ドメインとサブドメインから受信したデータ転送量。データ転送量の計算式は response header bytes + response body bytes です。
  • ドメインから返された 1XX、2XX、3XX、4XX、5XX の各 HTTP ステータスコードを種類別に集計したものです。

Smooth scrolling チェックボックスの右側にあるメニューから Detailed graphs を選択すると、デフォルトで表示されるエッジメトリクスに加え、オリジンのメトリクスも表示されます。

ドメインインスペクターがアカウントに有効で、「詳細なグラフが表示のために選択されたときの、リアルタイムと履歴的な統計のサマリーダッシュボードの詳細

Domain タブのグラフ

サマリーダッシュボードのデータの下に、サービスに関連する各ドメインまたはサブドメインに関するリアルタイム統計と履歴統計の両方がグラフで表示されます。これらのグラフは、時間の経過とともにダッシュボード情報を表示します。特別な表示機能には、以下が含まれます:

  • Response Status Codes グラフには、ドメインまたはサブドメインからのレスポンス数が表示されます。
  • ドメインまたはサービスから Fastly へのエンドユーザーによって送信されたリクエスト数を詳細に記載した Edge Requests グラフには、エンドユーザーによってドメインまたはサブドメインから送信されたリクエスト数が表示されます。

Smooth scrolling チェックボックスの右側にあるメニューから Detailed graphs を選択すると、Response Status Codes グラフが消え、Edge Response Status CodesOrigin Response Status Codes の2つのグラフが表示されます。また、Edge Requestsグラフに代わり、以下のようなEdge Hit Ratioグラフが表示されます。

ドメインインスペクターがアカウントで有効になっており、Detailed graphs が選択されている場合に表示される、オリジンのレスポンスに関するリアルタイム統計と履歴統計を示す詳細なグラフデータ

オリジン詳細グラフをさらに表示する

Domains タブのグラフの下に、More origin detailsのリンクが表示されます。このリンクをクリックすると、Response Status CodesEdge Requestsのグラフの後に、各ドメインに関する以下のグラフが追加されます。

  • Edge Hit Ratioは、ドメインにおけるエッジでのキャッシュヒットとキャッシュミスの割合を示します。
  • Status 5XX Detailsは、500 (Internal Server Error)、501 (Not Implemented)、502 (Bad Gateway)、503 (Service Unavailable)、504 (Gateway Timeout)、505 (HTTP Version Not Supported) の HTTP ステータスコードを返すリクエスト数の内訳を示します。
  • Status 4XX Detailsは、400 (Bad Request)、401 (Unauthorized)、403 (Forbidden)、404 (Not Found)、416 (Range Not Satisfiable)、429 (Too Many Requests) の HTTP ステータスコードを返すリクエスト数の内訳を示します。
  • Status 3XX Details は、301 (Moved Permanently)、302 (Found)、304 (Not Modified) の HTTP ステータスコードを返すリクエスト数の内訳を示します。
  • Status 2XX Detailsは、200 (Success)、204 (No Content)、206 (Partial Content) の HTTP ステータスコードを返すリクエスト数の内訳を示します。
  • Bandwidth メトリクスは、ドメインからのデータ転送量を示しています。
  • Origin Offloadメトリクスは、ドメインのオリジンから配信されたレスポンスのバイト数に対してエッジから配信されたレスポンスのバイト数の割合を示します。
  • Origin Requestsメトリクスは、ドメインに対してオリジンに送信されたリクエスト数を示しています。

Smooth scrolling チェックボックスの右側にあるメニューから Detailed graphs を選択すると、Response Status Codes グラフが消え、Edge Response Status CodesOrigin Response Status Codes の2つのグラフが表示されます。返された HTTP ステータスコードの種類ごとのグラフは、エッジでドメインのステータスコードを受信したレスポンスのグラフと、オリジンからステータスコードを受信したレスポンスのグラフにさらに分かれて表示されます。

ドメインインスペクターがアカウントで有効になっており、Detailed graphs が選択されている場合に表示される、http ステータスに関するリアルタイム統計と履歴統計の詳細を示すグラフデータ

グラフデータの更新頻度

リアルタイム統計の場合、Domains タブのグラフは過去75秒間のデータを表示し、表示されている各ドメインおよびサブドメインで新しいデータが受信されると継続的に更新されます。

履歴統計では、Domains タブのグラフに表示されるデータのタイムフレームを指定することができます。デフォルトでは、概要タブで設定した、同じフィルターとなっています。

次のステップ

続行する前に、可観測性グラフでの作業に関する基本情報を理解してください。

サービスの設定を開始する前に、コントロールパネルの機能のすべての領域について詳細をご確認ください。

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