配信サービスの統計情報
最終更新日 2023-03-04
配信サービスの可観測性ページでは、リアルタイムの分析をモニタリングし、サービスのキャッシュの履歴統計情報をコントロールパネルに表示することができます。
設定前の注意点
ここに表示される配信サービスの詳細を確認する前に、コントロールパネルにアクセスする方法を理解し、可観測性インターフェイスの基本情報に注意を払うようにしてください。
リアルタイム可観測性グラフの表示
リアルタイム可観測性 グラフでは、秒刻みで動作するサービスのキャッシュを個別にモニタリングすることができます。
ダッシュボードのメニューから、データを表示したい特定のデータセンターを選択することができます (デフォルトではすべてのデータセンターが表示されます)。また、ダッシュボード上部には、以下のようなリアルタイムのキャッシュ情報が表示されます。
- Requests: 1秒間に Fastly が受信するサイトへのリクエスト数。
- Hits: リクエストされたデータがキャッシュ内で見つかり、オリジンサーバーへのフェッチを必要としなかった回数。
- Misses: リクエストされたデータがキャッシュで見つからず、オリジンサーバーにリクエストしなければならなかった回数。
- Hit Ratio: アクセスされているコンテンツのうち、現在 Fastly によってキャッシュされているものの割合。これは、Fastly ではキャッシュヒット率としても知られています。 キャッシュヒット率を計算する方法は数多くありますが、Fastly ではキャッシュ可能な全コンテンツ (ヒット数 + ミス数) に対するキャッシュヒット (ヒット数) の割合と定義しています。 オリジンシールドを有効にしていると、ヒット率が不正確になる可能性があります。
- Errors: Fastly がサイトへのリクエストを受信する際に発生する1秒あたりのエラーレスポンスの数。
- Hit Time: キャッシュヒットの処理にかかる平均時間 (ミリ秒)。
- Miss Time: キャッシュミスの処理にかかる平均時間 (ミリ秒)。
リアルタイムのキャッシュアクティビティのサマリーデータに続いて、以下のグラフが表示されます。
グラフにはそれぞれ以下のようなキャッシュアクティビティが表示されます。
- Global POP Traffic: ご利用のサービスのすべての POP についてトラフィックがどの POP を経由したかを示す、グローバル POP トラフィックのヒートマップ。
- Requests: ご利用のサイトに対して Fastly が受信したリクエスト総数を経時的に示すグラフ。
- Errors: エラーリクエスト総数を経時的に示すグラフ。
- Hit Ratio: アクセスされているコンテンツのうち、現在 Fastly によってキャッシュされているものの割合を経時的に示すグラフ。
- Bandwidth: Fastly のサーバーから Web サイトの閲覧者に提供されるデータ転送量を示すグラフ。
- Logs: Fastly からエンドポイントに送信されたログ数を示すグラフ。
- Log Bandwidth: Fastly からエンドポイントに送信されたログの総データ転送量を表示するグラフ。
- Origin Latency: キャッシュミスやパスの際、最初の1バイトを受信するまでの平均時間 (ミリ秒単位) を表示するヒストグラム。オリジンのレイテンシが高いということは、バックエンドがリクエストを処理するのに時間がかかっていることを意味します。
イメージオプティマイザーが有効な場合、以下のアクティビティのグラフが含まれることがあります。
- Image Optimizer: Fastly のイメージオプティマイザーのサービスによって送信されたレスポンス数を経時的に示すグラフ。
- Image Optimizer (Videos): Fastly のイメージオプティマイザーによって送信されたビデオレスポンス数を示すグラフ。
- Image Optimizer (Video Frames): Fastly のイメージオプティマイザーによって送信されたビデオフレーム数を示すグラフ。 ビデオフレームとは、動画を構成する一連の画像の個々の画像です。
WebSockets が有効な場合、以下のアクティビティのグラフが含まれることがあります。
- WebSockets (Connection time): WebSocket がエンドユーザーに接続するパススルーの合計時間。
- WebSockets (Bytes transferred to client): ご利用のサービスでリクエストに対するレスポンスを返した際に Fastly によって転送されたデータの総量。
- WebSockets (Bytes transferred from client): ご利用のサービスでリクエストを受信した際に Fastly によって転送されたデータの総量。
- WebSockets (Bytes transferred to origin): リクエストを受信した際に Fastly によってバックエンドに転送されたデータの総量。
- WebSockets (Bytes transferred from origin): リクエストに対するレスポンスを返した際にバックエンドから Fastly に転送されたデータの総量。
サービスを作成したばかりの場合、「表示するデータがありません」というメッセージが表示されることがあります。これは、以下の理由によるものです。
- サイトへの十分なデータが発生していない。 この場合は、自らサイトを訪問してトラフィックを発生させてください。
- CNAME 変更直後である。 この場合は、変更が DNS サーバーに反映されるのに、数分から数時間かかることがあります。詳細については、Fastly を指すようにするため DNS レコードの変更 をご参照下さい。
キャッシュアクティビティがリアルタイムで表示され始めたら、可観測性グラフも操作できるようになります。
過去の可観測性グラフの表示
過去の可観測性グラフには、選択した Fastly サービスの統計 API が視覚的に表示されます。また、All services をクリックすると、Fastly のすべてのサービスに集約された過去のメトリクスを表示できます。 このグラフは、サイトの統計情報から得られたメトリクスを表示するものです。 サービスを作成したばかりの場合、「表示するデータがありません」というメッセージが表示されることがあります。
表示されるキャッシングやパフォーマンスに関するメトリクスは、Web サイトのスピードを最適化するために有用な情報です。 これらのメトリクスには、次が含まれます。
- Hit Ratio のメトリクスでは、Fastly 上でコンテンツがどれくらいうまくキャッシュされているかを示します。このメトリクスは、すべてのキャッシュ可能なコンテンツ (ヒット数 + ミス数) に対するキャッシュヒット (ヒット数) の割合を表しています。 ヒット率を上げることで、Fastly による全体的なパフォーマンスをさらに改善することができます。
- Cache Coverageのメトリクスでは、Fastly によってキャッシュされているサイトのコンテンツの割合を示します。このメトリクスは、キャッシュ可能なリクエスト数 (「パス」しないリクエスト) と合計リクエスト数との比率を表します。パス対象のコンテンツの割合を減らし、キャッシュカバー率を向上させることで、サイトのパフォーマンスが向上し、オリジンサーバーの負荷をより軽減することができます。
- Caching Overview のメトリクスでは、VCL エッジレスポンスでのキャッシュヒット、キャッシュミス、シンセティックレスポンス、そしてパス (または設定によってキャッシュできないリクエスト) といった指標を比較することができます。
トラフィックのメトリクスでは、Web サイトのトラフィックが時間の経過と共にどのように変化したかを分析することができます。これらのメトリクスには、次が含まれます。
- Requests のメトリクスは、Fastly がサイトに受信したリクエスト数を示します。
- Bytes Transferred の指標では、ご利用のサービスに対して Fastly が転送したバイト数の合計を表示します。
- Header & Body Bytes Transferred のメトリクスでは、転送した HTTP リクエストのボディ部分とヘッダー部分のバイトが相対的に表示されます。
- Miss Latency のメトリクスでは、キャッシュミス時のみについてレイテンシの分布を表示します。
- Error Ratio のメトリクスは、サイトの総リクエスト数に対するエラーレスポンス (4xx および 5XX のステータスコードエラー) の比率を示します。このメトリクスでは、エラーレスポンスのタイプをフィルタリングし、指定した時刻内に発生したエラーのスパイクを素早く特定することができます。
- HTTP Info, Success, & Redirects のメトリクスは、Fastly を使用してサイトに配信された HTTP 情報 (1XX)、成功 (2xx)、およびリダイレクト (3XX) のステータス数を示します。
- Status 3XX Details のメトリクスは、HTTP ステータス 301s、302s、304s、その他の 3XX リクエスト数の内訳を示します。
- HTTP Client and Server Errors のメトリクスは、Fastly がサイトに配信した HTTP クライアントエラー (4XX) とサーバーエラー (5XX) の数を示します。
- HTTP versions のメトリクスは、HTTP/1.1、HTTP/2、HTTP/3 (QUIC) プロトコルを使用したリクエスト数を示します。
- TLS versions のメトリクスは、TSL1.0、TLS1.1、TLS1.2、TLS1.3 プロトコルを使用したリクエスト数を示します。
- Logs のメトリクスは、Fastly からエンドポイントに送信されたログの数を示します。
- Log Bandwidth のメトリクスは、Fastly からエンドポイントに送信されたログの総データ転送量の規模を示します。
- Image Optimization Requests のメトリクスは、有効な場合、Fastly 画像最適化サービスから送信されたレスポンスの数を示します。
WebSockets が有効な場合、そのトラフィック固有のメトリクスも表示されます。
- WebSockets (Connection time) のメトリクスは、WebSocket がエンドユーザーに接続するパススルーの期間を示します。
- WebSockets (Bytes transferred to client) のメトリクスは、ご利用のサービスでリクエストに対してレスポンスを返した際に Fastly によって転送されたデータの総量を示します。
- WebSockets (Bytes transferred from client) のメトリクスは、ご利用のサービスでリクエストを受信した際に Fastly によって転送されたデータの総量を示します。
- WebSockets (Bytes transferred to origin) のメトリクスは、リクエストを受信した際に Fastly によってバックエンドに転送されたデータの総量を示します。
- WebSockets (Bytes transferred from origin) のメトリクスは、リクエストに対するレスポンスを返した際にバックエンドから Fastly に転送されたデータの総量を示します。
次のステップ
キャッシュやパフォーマンスに関するメトリクスの表示が開始されると、可観測性グラフも操作できるようになります。
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