ステージング環境の操作

Fastly では、本番環境にデプロイする前に、ステージング環境のネットワークでサービス設定の変更をテストできます。ステージング環境と本番環境との違いを最小限に抑えるために、ステージング環境は本番環境のデプロイと同じタイプの配信拠点 (POP) で実行されます。

Staging 機能を使用するために、サービス設定を変更する必要はありません。ステージング環境のメトリクスは本番環境のメトリクスとは分離されているため、サービスを何度でもステージングできます。

設定前の注意点

アカウントで Staging 機能を有効にする必要があります。 この機能がアカウントでまだ有効になっていない場合は、アカウントマネージャーまたは japan@fastly.com までお問い合わせください。

サービスバージョンのステージング

Fastly コントロールパネルまたは API を使用して、CDN サービスのバージョンをステージングできます。

  1. コントロールパネル
  2. API
  1. Fastly コントロールパネルにログインします。
  2. Home ページから、適切なサービスを選択します。検索ボックスで ID、名称、ドメインによる検索が行えます。
  3. ステージング環境にプッシュするサービスのバージョンを選択します。

  4. Push changes to Staging をクリックします。

    Deploy to Staging ボタン

開発バージョンに何度でも自由に変更を加えることができ、バージョン番号を増やすことなくステージング環境にプッシュできます。変更内容を本番環境にデプロイする準備ができたら、サービスバージョンを有効にします。

ステージング環境にアクセスする

ステージングバージョンには、2つの方法のいずれかでアクセスできます。パソコンで hosts ファイルを一時的に変更してローカルでテストするか、DNS A レコードを追加してパブリックアクセスが可能なドメインを作成することができます。

サービスには Anycast Staging IP アドレスが必要です。Anycast Staging IP アドレスをリクエストするには、カスタマーサポートにお問い合わせください。

  1. Hosts ファイル
  2. DNS A レコード

パソコンからステージングバージョンにアクセスするには、ローカルの hosts ファイルをテキストエディターで開きます。hosts ファイルが保存される正確な場所は、使用しているオペレーティングシステムによって異なります。

  • Linux: /etc/hosts
  • macOS: /private/etc/hosts
  • Windows: C:\Windows\System32\drivers\etc\hosts

ファイルの最後に、ステージング IP アドレスと本番サービスのドメイン名を含むステージングバージョンのエントリーを追加します。例: 192.0.2.0 www.example.com変更内容をファイルに保存します。

注意

macOS を使用している場合、以下のコマンドを入力して DNS キャッシュを消去します。

$ sudo killall -HUP mDNSResponder

この状態でパソコンで本番サービスのドメイン名 (この例では www.example.com) にアクセスすると、ステージングバージョンが表示されるようになります。

ステージングバージョンのテストが終了したら、hosts ファイルからエントリーを削除します。

制約と考慮事項

Fastly のステージング機能には以下の制約事項があります。

  • サービスをステージングするには、1つ以上のバージョンをデプロイする必要があります。 サービスのバージョン1をステージングすることはできません。
  • 現時点では、Compute サービス、および Fastly の Image Optimizer を使用するサービスをステージングすることはできません。
  • API 経由によるステージング環境のパージはサポートされていません。
  • Fastly コントロールパネルと API は、ステージングされた後にサービスバージョンに変更が加えられたかどうかを示しません。
  • コードがステージング環境で実行されているかどうかを示す変数はありません。
  • ドメイン、TLS 設定、WAF ルール、ボット検出ルールへの変更はステージングできません。
  • サービスチェイニングはサポートされていません。
  • ステージング環境と本番環境の間で共有されるキャッシュはありません。
  • VCL スニペットなどのバージョンレスオブジェクトに加えられた変更は、ステージング環境と本番環境の両方に反映されます。

統計データとログへの記録

ステージング環境へのトラフィックはログに記録できます。ヒット、ミス、エラー、レスポンスタイムなどの統計データやメトリクスは、本番バージョンの統計データにカウントされず、別に収集されます。

請求

ステージング環境へのトラフィックには、サービスに対する通常の料金が課金されます。

ステージングを無効にする

サービスバージョンのステージングを無効にするには、以下の手順に従います。

  1. Fastly コントロールパネルにログインします。
  2. Home ページから、適切なサービスを選択します。検索ボックスで ID、名称、ドメインによる検索が行えます。
  3. ステージングを無効にするサービスのバージョンを選択します。
  4. Options メニューから、Deactivate on Staging を選択します。

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