コマンドラインユーティリティを使用してドメインをテストする

ドメインを作成しサービス設定を有効にした後、DNS 上の問題や Fastly の設定に関するその他の問題を特定するために、Fastly コントロールパネルまたは Fastly が提供するコマンドラインユーティリティを使用してドメインをテストすることをお勧めします。このガイドでは、このテストでのコマンドラインユーティリティの使用に焦点を当ており、以下の方法について説明します。

  1. Fastly POP の IP アドレスを検索する
  2. ホストファイルにドメインホストのエントリーを追加する
  3. Web ブラウザでドメインをテストする
ヒント

ドメインのテストにコマンドラインユーティリティを使用しない場合は、Fastly コントロールパネルを使用して Fastly を指すようにし、設定が機能しているかどうかをテストすることができます。

設定前の注意点

このガイドでは、ドメインを作成済みであることを前提としています。

Fastly POP の IP アドレスを取得する

hostnslookup、または dig コマンドを使用して、Fastly POP の IP アドレスを特定します。適切にテストするために、この情報を使用してホストファイルを一時的に変更します。リクエストを行ったネットワークの場所と状態に応じて、異なる IP アドレスが返されます。その結果、特定のクエリに対して受信した IP アドレスは以下の例と異なる場合がありますが、最高のパフォーマンスを得られるものであるはずです。

ヒント

TLS 以外のリクエストの場合、IPv6 経由の接続には dualstack.nonssl.global.fastly.net を使用してください。TLS リクエストの場合、Fastly コントロール パネルまたは Fastly サポートから提供される カスタム TLS CNAME レコード を使用してください。Fastly TLS サービスの詳細については、TLS サービス オプション に関するガイドをご覧ください。

ドメインに対して host を実行すると、IPv4 アドレスと IPv6 アドレスの両方が返されます。

$ host www.example.com.
www.example.com.is an alias for dualstack.nonssl.global.fastly.net.
dualstack.nonssl.global.fastly.net has address 199.232.144.204
dualstack.nonssl.global.fastly.net has IPv6 address 2a04:4e42:64::204

この例では、IPv4 アドレスは 199.232.144.204、IPv6 アドレスは 2a04:4e42:64::204 になります。

nslookup に対して dualstack.nonssl.global.fastly.net を実行した場合にも、IPv4 アドレスと IPv6 アドレスの両方が返されます。

$ nslookup dualstack.nonssl.global.fastly.net.
Server: 127.0.0.53
Address: 127.0.0.53#53
Non-authoritative answer:
Name: dualstack.nonssl.global.fastly.net
Address: 199.232.144.204
Name: dualstack.nonssl.global.fastly.net
Address: 2a04:4e42:64::204

この例では、IPv4 アドレスは 199.232.144.204、IPv6 アドレスは 2a04:4e42:64::204 になります。

または、IP アドレスを特定するために dig を実行することもできますが、IPv4 アドレスの A クエリまたは IPv6 アドレスの AAA クエリを指定する必要があります。

A クエリでドメインに dig を実行すると、以下が返されます。

$ dig +noall +answer -t A www.example.com.
www.example.com. 3600 IN CNAME dualstack.nonssl.global.fastly.net.
dualstack.nonssl.global.fastly.net. 30 IN A 199.232.144.204

IPv4 アドレスは 199.232.144.204 です。

AAAA クエリでドメインに dig を実行すると、以下が返されます。

$ dig +noall +answer -t AAAA www.example.com.
www.example.com. 3600 IN CNAME dualstack.nonssl.global.fastly.net.
dualstack.nonssl.global.fastly.net. 30 IN AAAA 2a04:4e42:64::204

IPv6 アドレスは 2a04:4e42:64::204 です。

hosts ファイルの変更

上記で特定した IP アドレスを使用して、コンピューターのホストファイルに静的 IP アドレスとドメインホストエントリーを一時的に追加します。この一時的な変更をすることで、ドメインをテストしてトラフィックが流れていることをすぐに証明できます。

dualstack.nonssl.global.fastly.net 経由で提供されるサイトをテストするには、次のエニーキャスト IP を使用します。

IPv4IPv6
151.101.0.2042a04:4e42::204
151.101.64.2042a04:4e42:200::204
151.101.128.2042a04:4e42:400::204
151.101.192.2042a04:4e42:600::204

例えば、テストしているドメインが www.example.com でありエニーキャスト IPv4 例 151.101.0.204 を使用する場合は、次のエントリーをファイルに追加し、変更を保存します。

151.101.0.204 www.example.com
ヒント

macOS または Linux マシンでは、ホストファイルは /etc/hosts です。Windows ベースのマシンでは、C:\Windows\System32\Drivers\etc\hosts となります。

ドメインのテスト

ホストファイルを変更した後は、ドメインをテストして Fastly のネットワーク経由でプルされることを確認してください。 ドメインをテストするには、ブラウザをリスタートしてから、address フィールドにドメインを入力します。 更新されたドメインがアドレスフィールドに表示され、リクエストが Fastly POP に送信されていることが分かります。

また、ping コマンドを使用してドメインをテストし、ドメインが Fastly POP アドレスから提供されていることを確認することもできます。この場合、ping www.example.com は Fastly POP のアドレスである 151.101.56.204 を表示するはずです。

重要

ドメインが Fastly 経由で配信されるように CNAME レコードを変更した後は、必ずホストファイルからホストエントリーを削除してください。

次のステップ

Fastly 経由で本番トラフィックをルーティングする準備ができたら、ドメインの CNAME レコードを更新して、オリジンに直接ではなく、Fastly サービス経由でクライアントトラフィックをルーティングします。


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